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文献詳細

雑誌文献

臨床外科57巻11号

2002年10月発行

文献概要

特集 癌診療に役立つ最新データ Ⅲ.肺癌

肺癌の疫学に関する最新のデータ

著者: 坪井正博1 佐治久1 加藤治文1

所属機関: 1東京医科大学第1外科

ページ範囲:P.56 - P.60

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 わが国の肺癌死亡数は1960年以降,男女とも一貫して増加している.2000年における肺癌死亡数は男性で39,053人,女性で14,671人となり,過去40年間に男では10.7倍,女では9.6倍に増加した.また,肺癌粗死亡率も1960年以後男女とも一貫して増加し,1960年において男性で7.9,女性で3.2から,2000年には男性で63.5,女性で22.9とそれぞれ40年間で8.0倍,7.2倍に増加している.一方,1990年以降男女とも80歳以上で増加,60〜79歳で頭打ちから減少,60歳未満で増加傾向にある.わが国の肺癌は男性の70%,女性の15〜25%は喫煙が原因と推定されている.肺癌死亡を減少させるには,現状では自衛策としては喫煙率を下げることが最も確実な手段であり,禁煙対策を徹底,推進させる必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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