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文献詳細

雑誌文献

臨床外科57巻11号

2002年10月発行

文献概要

特集 癌診療に役立つ最新データ Ⅸ.胆嚢癌

胆嚢癌の再発診療に関する最新のデータ

著者: 石橋敏光1 安田是和1 永井秀雄1

所属機関: 1自治医科大学消化器一般外科

ページ範囲:P.239 - P.243

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 再発胆嚢癌に関する集学的データは見当たらないため,個々の本邦報告例を集積し検討した.胆嚢癌切除例の5年再発死亡率は全体で58%,Stage別でStage Ⅰ 23%,StageⅡ 47%,Stage Ⅲ 69%,Stage Ⅳ 91%と類推された.主な再発様式は,肝転移,腹膜播種,リンパ節転移および局所再発で,大部分は術後1年半以内に再発するものの,晩期再発例もみられた.多くの再発胆嚢癌症例の予後は悲観的であるが,再切除例,化学療法施行例に長期生存例も散見された.長期生存が期待できる症例を特定することはできないが,個々の再発症例においてこれらの抗腫瘍療法を検討することが必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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