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特集 肛門疾患手術のup to date
坐骨直腸窩痔瘻に対する筋肉充填術式
著者: 佐原力三郎1
所属機関: 1社会保険中央総合病院大腸肛門病センター
ページ範囲:P.1503 - P.1509
文献購入ページに移動 坐骨直腸窩痔瘻は複雑痔瘻の中では比較的頻度の高い痔瘻である.MRIや肛門管超音波検査による診断も広く行われてきているが,触診による正確な診断が要求される.原発口,原発巣を確定し確実に処理することが痔瘻根治手術の大前提であり,それに加えて肛門への侵襲,とくに括約筋へのダメージが少なくかつ治癒期間の短い手術法が最良である.肛門管内と瘻管側とを遮断することを目的とした筋肉充填術式は適応を守ればそれらの要求にかなう術式であり,坐骨直腸窩痔瘻に対する第一選択としての術式と考えられた.手術手技の実際について詳述した.
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