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文献詳細

雑誌文献

臨床外科57巻12号

2002年11月発行

文献概要

特集 肛門疾患手術のup to date

痔瘻に対するSeton法

著者: 坂田寛人1

所属機関: 1坂田肛門科医院

ページ範囲:P.1511 - P.1522

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 当院で行っているseton法を紹介する.従来二次口より瘻管を経て一次口にひもを通し外で結紮する方法が取られているが,盲目的に行うと複雑な走向の痔瘻では原発巣からはずれ,病変を後方に遺残して再発を生じることがある.当院ではより確実な方法として,外側より瘻管切開あるいは瘻管切除を行い,術中貫通口を確認し,同部より一次口へsetonを通して結紮し,ひもは考案したビーズの止め具で固定し,その後ドレナージまたは切断を行う瘻管切開(coring out)+seton法を行っている.さらに原発巣のドレナージを図るため,seton挿入前処置として瘻管内腔の掻爬,ブラッシングおよびcryptotomyによる内括約筋の部分切開および自家性薬線の一時的使用を行った.過去5年間に457例の痔瘻に行い,96.6%の一期的治癒を得た.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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