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特集 肛門疾患手術のup to date
裂肛に対する手術—ESG法
著者: 早川一博1
所属機関: 1早川内科肛門科
ページ範囲:P.1531 - P.1535
文献購入ページに移動 SSG(sliding skin graft)法は,LSIS(lateral subcutaneous internal sphincterotomy)で治癒させることができない肛門狭窄を伴う重度の慢性裂肛に対して,現在最も標準的に施行されている術式の一つである.しかし,SSG法には括約筋切離によるincontinenceや瘢痕形成,異常知覚の残存などの術後後遺症も少数ながら存在する.これらの問題に対処し,さらに創治癒期間の短縮を目指してSSG法の皮膚弁に工夫を加えたSSG変法であるESG(extended skin graft)法を考案し,多くの先生方の追試を受け,現在に至っている.現在,行われているESG法と臨床的意義について説明する.
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