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文献詳細

雑誌文献

臨床外科57巻13号

2002年12月発行

特集 胃癌治療ガイドラインの検証

ITナイフはEMRの適応基準を拡大したか?

著者: 斉藤大三1 後藤田卓志1 小田一郎1 小野裕之2

所属機関: 1国立がんセンター中央病院内視鏡部 2静岡県立がんセンター内視鏡科

ページ範囲:P.1635 - P.1640

文献概要

 早期胃癌の治療に対する内視鏡的粘膜切除術(EMR)の比重は年々高くなっている.当院の絶対適応基準は,①分化型腺癌,②明らかなsm浸潤所見がない,③潰瘍所見(−):腫瘍径に制限なし,(+):3cm以下と胃癌学会から出された「胃癌治療ガイドライン」より拡大している.EMR前の正診率に制限がある以上,切除後の組織学的検索は必須であり,正確な病理診断を得るためには大きな病変に対しても一括切除を目指すべきである.1996年従来の高周波針状ナイフの先端にセラミック製の小球を接続させたITナイフが開発された.ITナイフを用いたEMR法は従来のstrip biopsy法では困難であった大きさ・部位の病変に対しても一括切除率はきわめて良好であり,現在当院の標準法となっている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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