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臨床報告・1
IVR下にシアノアシレートとマイクロコイルにて食道癌術後吻合部気管支瘻を閉鎖した1例
著者: 繁光薫1 猶本良夫1 羽井佐実1 山辻知樹1 白川靖博1 田中紀章1 金澤右2 三村秀文2
所属機関: 1岡山大学医学部消化器・腫瘍外科 2岡山大学医学部放射線医学科
ページ範囲:P.1711 - P.1715
文献購入ページに移動食道気管支瘻は呼吸困難,嚥下困難,誤嚥性肺炎をきたし,quality of life(QOL)を著しく低下させるのみでなく,しばしば難治性となり,治療に難渋することが多い.一方,器械吻合の普及に伴い,食道癌術後吻合部狭窄をきたし,再度にわたり食道拡張術を必要とすることがある.
筆者らは食道空腸吻合部に狭窄をきたし,気管支瘻を形成した症例に対し,digital subtraction angiography(DSA)装置監視下にN-ブチル-2-シアノアシレート(ヒストアクリル®:以下,NBCA)およびマイクロコイルを用いて塞栓し,閉鎖させることが可能であった症例を経験した.さらに,瘻孔形成の一因となった吻合部狭窄に対し,シリコン製人工食道プロステーゼ(住友ベークライト社)を留置し,良好なQOLを得ているので報告する.
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