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文献詳細

雑誌文献

臨床外科57巻2号

2002年02月発行

特集 食道癌治療におけるcontroversy

食道表在癌の放射線治療

著者: 西尾正道1 明神美弥子1 西山典明1 白井敬祐1

所属機関: 1国立札幌病院・北海道地方がんセンター放射線科

ページ範囲:P.153 - P.159

文献概要

 食道表在癌の放射線治療について概説した.この領域のエビデンスはレトロスペクティブな非実験的研究の報告が多く,手術治療とEMRと放射線治療の厳密な比較は困難である.しかしリンパ節転移の少ないm1〜m2の症例はEMRが推奨されるが,それ以上の深達度のリンパ節転移の明らかでない症例は放射線治療の良い適応である.
 食道癌は重複癌の合併が多く,他因死する症例も多いため,原病生存率で比較するとsm癌の手術治療と放射線治療の遠隔成績はほぼ同等である.正確な深達度診断とリンパ節転移の情報をもとに治療法の検討が必要であるが,治療法の選択にあたっては放射線治療に関する十分な情報開示が望まれる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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