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文献詳細

雑誌文献

臨床外科57巻2号

2002年02月発行

特集 食道癌治療におけるcontroversy

局所進行食道癌の集学的治療

著者: 藤田博正1 末吉晋1 田中寿明1 藤井輝彦1 唐宇飛1 峯孝志1 主藤朝也1 笹原弘子1 的野吾1 山名秀明1 白水和雄1 戸田幸博2 早渕尚文2

所属機関: 1久留米大学医学部外科 2久留米大学医学部放射線科

ページ範囲:P.177 - P.184

文献概要

 食道外科医はT4食道癌に対し放射線化学療法後にできる限り食道切除術(治癒切除)を行うことが予後を良くする方法であると信じている.一方,腫瘍内科医や放射線科医は食道切除の必要性に疑問を持っており,放射線化学療法+食道切除vs放射線化学療法単独の治療成績を比較するフェアな研究が必要と考えている.筆者らはインフォームドコンセントに基づいて患者が治療法を選択するというprospective trialでこの問題の比較研究を行った.その結果,「T4食道癌において放射線化学療法が有効な症例では食道切除術の必要性がなく,むしろ無効例で必要かもしれない.」との結論を得た.今後,この問題に関する多施設研究がなされるべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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