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文献詳細

雑誌文献

臨床外科57巻2号

2002年02月発行

外科医に必要な皮膚科common diseaseの知識・9

イボと皮膚癌

著者: 斎田俊明1

所属機関: 1信州大学医学部皮膚科

ページ範囲:P.216 - P.218

文献概要

疾患の概念
 1.イボとその種類
 イボは表面がザラザラした小型の隆起性皮膚病変を指す俗語である.皮膚科学的にはイボのほとんどはウイルス性疣贅(ヒト乳頭腫ウイルス感染による)か脂漏性角化症のいずれかである.どちらも上皮細胞(表皮ケラチノサイト)の良性の増殖症であり,日常診療で頻繁に経験される.
 ウイルス性疣贅にはいくつかの病型が存在し,その病型とヒト乳頭腫ウイルス(HPV)のDNAタイプとの間に対応関係が認められる.主としてHPV2によって生じる尋常性疣贅は小児や若年者の手足,四肢などに1〜数個の大豆大前後の表面粗糙な結節としてみられる(図1).主としてHPV3による扁平疣贅は若年者の頬などに多発する扁平隆起性の小病変としてみられる.HPV6,11によって生じる尖圭コンジローマは外陰部に好発し,表面が棘状を呈する米粒大前後の小結節としてみられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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