文献詳細
文学漫歩
文献概要
国境の長いトンネルを抜けると雪国であった.夜の底が白くなった.
書き出しの見事さでは,この「雪国」の冒頭に優るものはないと思う.さすがにノーベル賞選考委員もお目が高い.「夜の底が白い」とは詩歌のような表現だが,「みだれ髪」や「サラダ記念日」には見られない男性的な視野であると思う.
書き出しの見事さでは,この「雪国」の冒頭に優るものはないと思う.さすがにノーベル賞選考委員もお目が高い.「夜の底が白い」とは詩歌のような表現だが,「みだれ髪」や「サラダ記念日」には見られない男性的な視野であると思う.
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