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特集 肝切除術のコツ 手術
肝切除線に肝静脈を露出させる具体的方法
著者: 渡邉善広1 高山忠利1
所属機関: 1日本大学医学部第3外科
ページ範囲:P.640 - P.642
文献購入ページに移動はじめに
肝切除において系統的切除を完遂するためには,肝切離線にランドマークとなる肝静脈を全長にわたって露出させることが必須の手技である.しかし肝静脈はグリソン系脈管に比べて脆弱であるため,粗雑な手技では損傷しやすく,とくに下大静脈流入部を損傷すると大出血をきたす可能性が高い.したがって的確な肝切除を行うためには肝静脈を適切に処理し,肝静脈からの出血をコントロールする手技が重要である.本稿では,肝静脈からの出血を最少にとどめ,肝切除線に肝静脈を露出させる具体的なコツについて述べる.
肝切除において系統的切除を完遂するためには,肝切離線にランドマークとなる肝静脈を全長にわたって露出させることが必須の手技である.しかし肝静脈はグリソン系脈管に比べて脆弱であるため,粗雑な手技では損傷しやすく,とくに下大静脈流入部を損傷すると大出血をきたす可能性が高い.したがって的確な肝切除を行うためには肝静脈を適切に処理し,肝静脈からの出血をコントロールする手技が重要である.本稿では,肝静脈からの出血を最少にとどめ,肝切除線に肝静脈を露出させる具体的なコツについて述べる.
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