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文献詳細

雑誌文献

臨床外科57巻6号

2002年06月発行

文献概要

特集 エビデンスから見直す癌術後患者のフォローアップ

再発治療からみた食道癌術後患者のフォローアップ

著者: 松原久裕1 落合武徳1

所属機関: 1千葉大学大学院医学研究院先端応用外科

ページ範囲:P.751 - P.757

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 食道癌の予後は近年,集学的治療の進歩により著明に改善してきている.しかし術後の再発例は少なくなく,多重癌の報告も数多い,再発後の治療についても化学療法,放射線治療の組み合わせにより著効を示すようになった.当科における食道癌術後の再発形式,再発時期,再発後の治療の検討から多くの症例は術後2年以内に再発を認め,リンパ節再発は遠隔臓器転移,播種に比べて再発後の生存率も良好であった.再発を症状の出現により認めた場合と無症状で確認した症例を比較した結果,リンパ節転移,遠隔臓器転移例とも無症状の群は再発後の治療により有意に生存が延長した.多重癌の検索とともに厳格なフォローアップは術後重要であることが確認された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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