文献詳細
特集 エビデンスから見直す癌術後患者のフォローアップ
文献概要
胃癌術後再発はリンパ行性,血正行性,播種性再発が同時に重複することが多く,きわめて治療困難な病態である.一方で,肝転移や大動脈周囲リンパ節などに単一形式で生じる再発は治療により長期生存が期待できる.播種性再発に対しても早期に対処することでQOLを維持することができる.原発巣の進行度や組織型から再発率や再発様式を予測して,効果的にフォローアップすることが治療効果の得られる症例をピックアップするために重要である.また,死を迎えるまでの準備期間を確保し,残された人生を充実させるという意味で,治療に関係なく定期的なフォローアップの意義はあると考える.
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