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文献詳細

雑誌文献

臨床外科57巻7号

2002年07月発行

文献概要

特集 外科診療とステロイド療法

食道癌手術における接着分子の発現と術前ステロイド投与

著者: 丸山弘1 田尻孝1 松谷毅1 笹島耕二1 宮下正夫1

所属機関: 1日本医科大学第1外科

ページ範囲:P.897 - P.900

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 生体に高度な侵襲をもたらす食道癌手術は過剰な炎症性サイトカインや接着分子などのメディエータが産生され,術後合併症の頻度が高い手術である.これら各種メディエータの産生を抑制するステロイドを術前に投与すると術後のTNF-α,IL-6,IL-8は低値を持続し,可溶性接着分子のsICAM-1,sELAM-1,sVCAM-1も非投与群に比べて低値を示した.TNF-αとsICAM-1,sELAM-1,sVCAM-1は相関を示した.術前のステロイド投与は直接あるいは間接的に好中球—血管内皮細胞相互作用を軽減し,術後合併症予防に有用と考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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