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文献詳細

雑誌文献

臨床外科57巻7号

2002年07月発行

文献概要

特集 外科診療とステロイド療法

長期ステロイド治療患者における消化管手術とステロイドカバー

著者: 宮田剛1 標葉隆三郎2

所属機関: 1東北大学大学院医学系研究科外科病態先進外科 2渡辺病院

ページ範囲:P.939 - P.944

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 副腎皮質ホルモンを長期間投与されていた患者では,副腎萎縮による副腎皮質機能低下をきたしている.このため,外科治療に際しての正常な生体反応が障害され,循環不全,代謝障害などの合併症を引き起こすこととなる.適当量のステロイドカバーが必要であるが,患者側因子と侵襲程度を考慮した投与量の設定が必要である.これらの患者では創傷治癒反応も障害されており,より慎重な手技や術式の選択が必要である.ステロイドは侵襲に対する生体反応のなかでは重要なホルモンであり,生理的には侵襲の大きさに応じて増減している.この基本原理を把握し,適宜,適当量を補充してEucorticoid stateとすることが肝要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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