文献詳細
特集 外科における重症感染症とその対策
エディトリアル
文献概要
要旨:外科的感染症の重症化の機構の解明が進み,TLR(Toll-like receptor)による炎症性メディエーターの産生機構などが明らかになりつつあるが,予後の改善のためにそれらの機序に基づく対応策の開発が望まれる.またグラム陽性菌の菌体外毒素はスーパー抗原として作用するが,今後は起炎菌の菌種とその病態に応じた治療を行う必要があり,起炎菌の決定が重要である.
一方,抗菌薬による治療は現在まで抗菌薬の薬物動態,薬動力学に基づいた投与量,投与間隔の設定が行われておらず,今後はこれらのパラメーターを熟知した抗菌薬の選択,投与が望まれる.最終的には感染という侵襲に対する生体反応の制御ができるようになれば治療成績は向上すると考えられ,侵襲制御の考え方が必要である.
一方,抗菌薬による治療は現在まで抗菌薬の薬物動態,薬動力学に基づいた投与量,投与間隔の設定が行われておらず,今後はこれらのパラメーターを熟知した抗菌薬の選択,投与が望まれる.最終的には感染という侵襲に対する生体反応の制御ができるようになれば治療成績は向上すると考えられ,侵襲制御の考え方が必要である.
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