icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科58巻1号

2003年01月発行

特集 外科における重症感染症とその対策

エディトリアル

外科領域における重症感染症治療上の問題点

著者: 横山隆1

所属機関: 1広島大学医学部総合診療部

ページ範囲:P.13 - P.20

文献概要

 要旨:外科的感染症の重症化の機構の解明が進み,TLR(Toll-like receptor)による炎症性メディエーターの産生機構などが明らかになりつつあるが,予後の改善のためにそれらの機序に基づく対応策の開発が望まれる.またグラム陽性菌の菌体外毒素はスーパー抗原として作用するが,今後は起炎菌の菌種とその病態に応じた治療を行う必要があり,起炎菌の決定が重要である.

 一方,抗菌薬による治療は現在まで抗菌薬の薬物動態,薬動力学に基づいた投与量,投与間隔の設定が行われておらず,今後はこれらのパラメーターを熟知した抗菌薬の選択,投与が望まれる.最終的には感染という侵襲に対する生体反応の制御ができるようになれば治療成績は向上すると考えられ,侵襲制御の考え方が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら