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文献詳細

雑誌文献

臨床外科58巻1号

2003年01月発行

特集 外科における重症感染症とその対策

市中発症外科的重症感染症への対応

重症急性膵炎における感染の制御と感染発症時の対応

著者: 磯谷正敏1 山口晃弘1 渡邊芳夫1 金岡祐次1 鈴木正彦1

所属機関: 1大垣市民病院外科

ページ範囲:P.21 - P.28

文献概要

 要旨:急性膵炎の死因の80%は感染性膵壊死によるといわれ,重症急性膵炎では感染の制御,感染の早期診断,および感染発症時の迅速な外科的治療が治療成績を左右する.重症急性膵炎では,経時的な造影CTによる膵壊死の程度と膵外液体貯留や後腹膜脂肪壊死の進展範囲を評価する.壊死性膵炎では,酵素阻害剤と抗生物質の持続動注療法によって膵壊死の感染制御を行うとともに,CTガイド下に病巣部の穿刺吸引細菌検査で感染の有無を診断する.感染性膵壊死ではネクロセクトミーを行うが,治療に抵抗する非感染性膵壊死に対する手術適応と手術時期には異論が多い.感染の見逃しを否定できない場合には,時期を逸することのない迅速な対応が必要と考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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