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特集 外科における重症感染症とその対策 術後重症感染症への対応
術後重症腹腔内感染症への対応
著者: 福島亮治1 冲永功太1
所属機関: 1帝京大学医学部外科
ページ範囲:P.47 - P.52
文献購入ページに移動 要旨:術後腹腔内感染症は消化器外科領域で最も重大な術後合併症であり,重篤化すると多臓器不全から患者を死に至らしめる.重篤化の機序としては,嫌気性菌を含む複数の起炎菌による病原性の上昇,細菌毒素の関与,免疫細胞による過剰な炎症性メディエーターの産生などが考えられている.術後は,手術によってprimingされた状態にある免疫細胞が,引き続く感染によって過剰な生体反応を惹起するので,臓器障害を起こしやすい状態にあるといえる.治療は適切なドレナージと抗菌薬投与が大きな柱となるが,術後の腹腔内感染はすでに抗菌薬が投与されている状態で発症するため,これらの抗菌薬に対して感受性のない菌による混合感染が多いことを念頭においておく必要がある.
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