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特集 神経温存胃切除術
迷走神経温存胃分節切除術
著者: 藤本二郎1
所属機関: 1高石市立診療センター消化器科
ページ範囲:P.1333 - P.1340
文献購入ページに移動 胃中部の早期癌に対する胃分節切除術は機能温存という点では優れた術式であるが,リンパ節郭清や胃切除範囲の制約など根治性にかかわる問題があるため,胃癌治療ガイドラインではEMRと縮小手術の中間に位置づけられ,未だ研究的な治療法と考えられている.そこで主病巣の深達度や大きさの制約を受けずに適応できて,かつ術後に良好なQOLがえられる定型的手術術式として,D2郭清を伴う迷走神経温存胃分節切除空腸パウチ間置術を呈示した.胃切除範囲を大きくとると胃上部,下部の残胃が小さくなり,両者を直接端々吻合すると術後に逆流性食道炎や小胃症状などが出現する.上下の残胃の間にJ型空腸パウチを間置することにより,この問題を解決した.
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