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文献詳細

雑誌文献

臨床外科58巻10号

2003年10月発行

特集 神経温存胃切除術

早期胃癌に対する自律神経温存幽門側胃切除術

著者: 二宮基樹1 佐々木寛1 池田義博1 原野雅生1 青木秀樹1 高倉範尚1

所属機関: 1広島市立広島市民病院外科

ページ範囲:P.1341 - P.1345

文献概要

 腫瘍局在がMおよびL領域にある早期胃癌のうち幽門保存胃切除術の適応外の症例に対して,根治性を保ちつつ術後QOLの改善をめざして自律神経温存幽門側胃切除術を行っている.温存する自律神経は表層では迷走神経前幹から連続する肝枝であり,深層では迷走神経後幹から連続する腹腔枝と総肝動脈・脾動脈周囲神経叢,膵枝そして肝枝である.本術式は従来の術式と比べて術後胆石症発症頻度,体重回復,便通,残胃炎やダンピング症候群発症の頻度などの改善に有用であり,予防的郭清を必要とする早期胃癌症例に対して試みる価値がある術式と考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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