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文献詳細

雑誌文献

臨床外科58巻10号

2003年10月発行

特集 神経温存胃切除術

早期胃癌に対する胃全摘術―特に迷走神経・下部食道括約筋温存胃全摘兼J型空腸囊間置術

著者: 富田凉一12

所属機関: 1日本歯科大学歯学部外科学講座 2日本大学医学部外科学講座外科1部門

ページ範囲:P.1347 - P.1353

文献概要

 機能温存縮小手術である迷走神経・下部食道括約筋(LES)温存胃全摘兼有茎J型空腸嚢間置術の有用性を,迷走神経・下部食道括約筋(LES)の非温存かつ空腸嚢を付加しない胃全摘兼有茎空腸間置術と術後の逆流性食道炎,早期ダンピング症候群,小胃症などの発生と生理機能を比較検討した.その結果,明らかに後者は前者よりそれらの発生,LES長短縮とLES圧低下,下部食道のアルカリ逆流などが多く,再建空腸内容排出時間の短縮(貯留能の低下)を認めた.したがって,迷走神経・LES温存胃全摘兼J型空腸嚢間置術は生理的な術式と評価することができた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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