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文献詳細

雑誌文献

臨床外科58巻10号

2003年10月発行

目で見る外科標準術式・41

ヘルニア・システム法(外鼠径へルニアの場合)

著者: 下間正隆1 竹中温1

所属機関: 1京都第二赤十字病院外科

ページ範囲:P.1361 - P.1368

文献概要

はじめに

 成人外鼠径へルニアは胎生期の腹膜鞘状突起が遺残している状態に加えて,成人になってから横筋筋膜が脆弱化して内鼠径輪が開大したために症状が出現したものである.したがって,基本的には「ヘルニア嚢の処理」と「開大した内鼠径輪の縫縮」の2操作だけでヘルニア症状は消失する.しかし一般的には,将来発生する可能性のある直接ヘルニア(内鼠径ヘルニア)を予防するために後壁補強を付加している.

 プロリン(R)・ヘルニア・システム(PHS)を用いて外鼠径へルニアを修復する場合,鼠径管後壁を補強するために腹膜前腔に下部パッチを留置する.下部パッチ留置スペースを作製するために,健常な鼠径管後壁(横筋筋膜)をかえって破壊して脆弱にしてしまうような粗暴な操作で腹膜前腔を剥離してはいけない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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