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文献詳細

雑誌文献

臨床外科58巻10号

2003年10月発行

文献概要

文学漫歩

―スタンダール(著),小林 正(訳)―『赤と黒』―(1957年,新潮社刊)

著者: 山中英治1

所属機関: 1市立岸和田市民病院外科

ページ範囲:P.1378 - P.1378

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 病院に数か月おきに日赤の採血車が来る.これでも外科医なので,自分が医師になってから出血させた量には到底及ばないが,せめてもの贖罪に半年に1回は400mlの献血をする.「見かけによらず血の気が多いから,もっと抜いてもらえば」「先生の血なんか輸血されたら,おやじギャグ言うようになってしまうわ」などと,当院の優しいナースにからかわれながら横たわる.チューブを流れる血液は,こんな私の血でも赤く美しい.

 移動採血車は「宝くじ号」という名前で,宝くじ協会から寄贈されている.宝くじの当選金還元率は約半分なので儲かるわけがないし,パチンコと同じで考える要素がないので私は買ったことがない.博打はすべて胴元が儲かるようになっている.競馬や競輪などの還元率は75%である.ルーレットは比較的良心的で,0と00だけが胴元の取り分なので約95%が還元されるが最終的には負ける.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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