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特集 クリニカルパスによる外科医療の進歩 第Ⅱ部:クリニカルパスをめぐる諸問題
クリニカルパスにおけるバリアンスの対処
著者: 副島秀久1
所属機関: 1済生会熊本病院
ページ範囲:P.248 - P.253
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バリアンスは逸脱と解釈されてきたが,最近は「アウトカム(臨床上の目標)を達成できない状態」とより厳密でかつ明確に定義されるようになった.すなわちアウトカムを設定して初めてバリアンスの議論になるわけで,アウトカムがなければいわば行き先を定めない旅行であり,逸脱かどうかも判断できず,どこにも行けないのと同じである.治療は行き先を定めないひとり旅ではなく,目標をしっかり決め,各職種がベクトルを合わせてアウトカム達成に向けて努力する共同作業(チーム医療)である.クリニカルパス(以下,パス)でのバリアンスは定められた標準からはずれていく状態であり,そこにこそ患者の個別性が出てくる.バリアンス対処はまさに個別性に対するきめ細かい対応そのものであり,画一化とは全く相対する概念である.
バリアンスは逸脱と解釈されてきたが,最近は「アウトカム(臨床上の目標)を達成できない状態」とより厳密でかつ明確に定義されるようになった.すなわちアウトカムを設定して初めてバリアンスの議論になるわけで,アウトカムがなければいわば行き先を定めない旅行であり,逸脱かどうかも判断できず,どこにも行けないのと同じである.治療は行き先を定めないひとり旅ではなく,目標をしっかり決め,各職種がベクトルを合わせてアウトカム達成に向けて努力する共同作業(チーム医療)である.クリニカルパス(以下,パス)でのバリアンスは定められた標準からはずれていく状態であり,そこにこそ患者の個別性が出てくる.バリアンス対処はまさに個別性に対するきめ細かい対応そのものであり,画一化とは全く相対する概念である.
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