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文献詳細

雑誌文献

臨床外科58巻12号

2003年11月発行

特集 浸潤性膵管癌の診療をどうするか

膵癌の標準的な術式はなにか

著者: 天野穂高1 高田忠敬1 安田秀喜1 長島郁雄1 吉田雅博1 三浦文彦1 豊田真之1 井坂太洋1 和田慶太1 高木健司1

所属機関: 1帝京大学医学部外科

ページ範囲:P.1495 - P.1498

文献概要

 膵癌の長期生存には,癌遺残を認めない切除(R0)が唯一の方法であるが,術式は施設間で異なる.現在の膵癌切除の対象例の多くは進行癌であり,進行癌でR0を可能とするにはどうすべきかを考えた標準術式を決定する必要がある.根治性,安全性,QOLを考慮した場合,現時点での標準術式は胃や十二指腸球部の浸潤,胃周囲リンパ節転移を伴わない症例ではPPPDを選択し,門脈浸潤例では門脈切除を施行,D2リンパ節郭清および上腸間膜動脈右側の神経叢切除を伴う後腹膜郭清と考えた.合理的な膵癌の標準術式を明らかにするためには,今後のRCTによる検討が必要であると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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