icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科58巻13号

2003年12月発行

特別寄稿

社会鋪装国日本の医師―その社会的責任

著者: 本田宏1

所属機関: 1済生会栗橋病院外科

ページ範囲:P.1631 - P.1639

文献概要

「クリプトクラシー国家日本」

 「日本はデモクラシーを装っているが,その実態は国家が国民から収奪して,一部の人間が私腹を肥やすクリプトクラシー政治体制だ」.ニューヨーク市立大学大学院教授の霍見芳浩氏はブッシュ政権が誕生した頃,米国政府内部でこう囁かれていたと警告した1).「クリプトクラシー?」は「収奪,盗賊」という意味だそうだ.この言葉,私は初耳だったが,果たして本誌の読者で聞いたことがある方はどれだけいるだろうか.

 年ごとに厳しくなる医療現場に疑問をもち,5年前に発足した「医療制度研究会」で日本の医療制度やそれを取り巻く政治や経済などについて勉強を続けてきた.その結果,日本の医療環境の荒廃とこの「クリプトクラシー」が見事にシンクロしていることが浮かび上がってきた.本論では日本の医療制度が陥っている危機的状況とその病理を概観し,私達医療関係者がこれからどう行動すべきか私見を述べさせていただきたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら