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文献詳細

雑誌文献

臨床外科58巻2号

2003年02月発行

文献概要

特集 胆囊癌NOW

慢性胆囊炎と胆囊癌の鑑別診断

著者: 金光敬一郎1 平岡武久1 辻龍也1 高森啓史1 田中洋1 生田義明1 坂本快郎1

所属機関: 1熊本大学医学部第1外科

ページ範囲:P.157 - P.164

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 要旨:慢性胆囊炎と胆囊癌の鑑別診断について,自験例と文献上からその鑑別の要点について検討した.鑑別上問題となる病態は慢性胆囊炎で胆石充満や限局性壁肥厚を示す場合で,平坦型胆囊癌の合併や胆囊癌との鑑別診断が問題となる.これらの鑑別診断には超音波検査のほかに造影CT,造影MRIが有力で,その壁構造の変化を検索し,また肥厚した壁の造影状態を観察することで鑑別が行われているのが現状である.特に黄色肉芽腫性胆囊炎や平坦型胆囊癌の術前診断は現状でも難しく,今後の画像診断法の進歩に負うところが多い.最終的には術中エコーを詳細に検討し,胆囊粘膜層の連続性,周辺臓器と病変の関係を把握し,鑑別診断することが肝要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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