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特集 Q&A器械吻合・縫合のコツ
Q4 アンビルヘッドを挿入する際に腸管が攣縮した場合はどうする?
著者: 大野聡1 高倉範尚1
所属機関: 1社会保険広島市民病院外科
ページ範囲:P.307 - P.309
文献購入ページに移動 手縫い吻合のように経験や熟練を要さず,短時間に消化管吻合ができるという点や,狭いスペースでも容易に吻合操作が可能という利点により器械吻合が頻用されてきている.しかしながら種々の条件や臓器の状態によっては器械吻合にも問題点があり,このためにより安全で確実な吻合を行うさまざまな工夫がなされてきている.食道切除,胃切除後の再建では食道-胃管吻合,食道-結腸吻合,食道-空腸吻合を行うが,サーキュラーステイプラータイプの自動吻合器のアンビルヘッドの口径は25mm以上のものを用いる.また前方切除やS状結腸切除の再建では,結腸-直腸吻合が行われ,31mm以上の口径のものが用いられる.
食道切除後や胃全摘術後では,タバコ縫合器(purse string instrument:PSI)もしくは,食道離断後に手縫いによるタバコ縫合を行い,口側食道にアンビルヘッドを挿入する.まず,バブコック鉗子やアリス鉗子などの軟部把持鉗子で結紮点を避けてタバコ縫合糸を含めて口側食道を3点把持する.
食道切除後や胃全摘術後では,タバコ縫合器(purse string instrument:PSI)もしくは,食道離断後に手縫いによるタバコ縫合を行い,口側食道にアンビルヘッドを挿入する.まず,バブコック鉗子やアリス鉗子などの軟部把持鉗子で結紮点を避けてタバコ縫合糸を含めて口側食道を3点把持する.
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