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文献詳細

雑誌文献

臨床外科58巻3号

2003年03月発行

文献概要

特集 Q&A器械吻合・縫合のコツ

Q19 器械が開かない場合はどうする?

著者: 栗栖茂1

所属機関: 1兵庫県立淡路病院外科

ページ範囲:P.344 - P.345

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 とくに問題となるのは鏡視下手術の場合である.通常手術の場合であれば,別の縫合器をかけるなり手縫いで処理するなどして,ほとんどの場合は対処することが可能であると考えられる.しかし鏡視下手術の場合には,最悪の場合はopen surgeryに移行となる可能性すらあるので,このような事態に陥らないよう心するとともに,万一の場合の対処方法についても十分に理解しておく必要がある.

 縫合器が開かなくなるトラブルは,鏡視下手術用両側縫合式縫合器(エンドGIA(R),エンドカッター(R))で厚すぎる組織をむりに挟み込んで打針した場合に生じることがほとんどである.開腹(胸)手術用縫合器におけるこのようなトラブルはほとんど報告されていない.

 このようなトラブルを避けるためには,何よりもまず適正なサイズのステイプルを選択することによって,トラブルを未然に防止することが最も重要である.表1にカートリッジの色分けとステイプルの高さを示すとともに,それぞれのカートリッジが具体的にどのような組織に適合するのかということに関しての一応の目安を示す(エチコン エンド サージェリー社提供).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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