icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科58巻4号

2003年04月発行

文献概要

特集 腹腔鏡下大腸切除術のコツ

腹腔鏡下右側結腸切除術のコツ

著者: 岡島正純1 有田道典1 池田聡1 惠木浩之1 吉満政義1 浅原利正1

所属機関: 1広島大学大学院医歯薬学総合研究科創生医科学専攻先進医療開発科学講座外科学(第2外科)

ページ範囲:P.472 - P.476

文献購入ページに移動
 右側結腸に対する腹腔鏡手術のコツはできるだけ素早く後腹膜下筋膜前面を露出し,安全に結腸を授動すること,また特に癌では主幹血管周囲リンパ節郭清を確実にていねいに行うことである.内側アプローチは血管周囲リンパ節郭清を良い視野で行うアプローチ法として非常に優れている.筆者らは内側アプローチの欠点のひとつである結腸剝離・授動の困難性と十二指腸の副損傷の危険性を軽減する目的で十二指腸前面の腹膜を切開し,ここから後腹膜剝離を先行する“内側アプローチ変法”を行っている.Surgical trunk前面のリンパ節郭清のコツは血管の損傷をきたさぬよう,ていねいに剝離しながら,慎重に操作することに尽きる.ドライラボなどで十分にトレーニングし,手技に慣れないうちはhand-assisted laparoscopic surgery(HALS)の併用や開腹手術へのconversionを常に念頭において手術すべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?