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特集 栄養療法とformula
末梢静脈栄養法(PPN)のformula
著者: 岡村健二1
所属機関: 1熊本労災病院外科
ページ範囲:P.629 - P.633
文献購入ページに移動 末梢静脈栄養輸液(PPN)の定義はなく,従来は「末梢静脈からの可及的高カロリー投与法」とよばれていた.PPNの臨床実地上もっとも困難なことは,比較的大量のカロリーを投与し,しかも静脈炎の発生を抑えるという矛盾した問題をいかに扱うかである.筆者は欧米におけるPPNの現状を参考にして,本邦で実施可能なPPNとして,末梢静脈「中カロリー輸液」を提唱してきた.中カロリー輸液の目的は,経口摂取不能で栄養状態の比較的良好な患者に1~2週間程度の栄養管理を行い,その栄養状態を維持することにある.
以上の点を考慮すると中カロリー輸液の組成は,1日量としてNPC 1,000~1,200kcal,脂肪量1.0~1.5g/kg,窒素量8~10g,総液量2,500ml前後である.
以上の点を考慮すると中カロリー輸液の組成は,1日量としてNPC 1,000~1,200kcal,脂肪量1.0~1.5g/kg,窒素量8~10g,総液量2,500ml前後である.
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