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文献詳細

雑誌文献

臨床外科58巻5号

2003年05月発行

文献概要

文学漫歩

―フィツジェラルド(著)野崎 孝(訳)―『グレート・ギャツビー』―(1974年,新潮社 刊)

著者: 山中英治1

所属機関: 1市立岸和田市民病院外科

ページ範囲:P.699 - P.699

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 私の所属する日本静脈経腸栄養学会ではNSTプロジェクトを2001年に立ち上げた.NSTはnutrition support teamの略で,栄養療法を医師,看護師,栄養士,薬剤師,検査技師,言語聴覚士などの多職種で行うチーム医療である.感染対策チームなどと同様に,欧米では医療の質の向上を目的に当然のごとく活動している.プロジェクト開始当初にはNST設置は12施設であったが,1年半後に7倍の84施設となった.チーム医療推進は時代の流れであろう.NSTプロジェクトには活動費用も必要だが,企業がセミナー開催,勉強会などの支援を行っている.NSTが普及しても会社の製品が売れるわけではないので,一種の社会貢献と考えているようだ.

 日本の企業は社会貢献しないように言われるが,今年京セラの名誉会長が私財18億円を投じて,両親のない子供達のための福祉施設を設立することが報じられた(小さい記事であった.良いニュースをもっと大きく載せて欲しい).ヤマト運輸の前会長も私財24億円を投じて障害者のための福祉財団を設立している.日本の企業人も捨てたものではない.一方で子供のなかった某芸能人の数億の遺産相続では,義弟と異父弟らが争って泥沼状態だという.人は死して名を残す,児孫のために美田を買わず.財産の遣い方は難しい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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