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文献詳細

雑誌文献

臨床外科58巻6号

2003年06月発行

特集 癌肝転移の治療戦略

癌肝転移に対する肝切除の術式とその成績

著者: 小森山広幸1 萩原優1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院外科

ページ範囲:P.751 - P.755

文献概要

 転移をきたす癌は本来的には悪性度が高い癌であるが,転移巣の切除により長期生存が得られるのも事実である.癌の肝転移に対する切除の多くは大腸癌に由来するもので,他疾患での肝切除は少なく,また長期生存も稀である.大腸癌の肝転移巣切除には部分切除と系統的切除の2つが行われているが,治癒切除をしえた症例の比較では予後に差はない.切除例の30~50%に5年生存が認められており,単発性のみならず多発であっても条件が適えば切除が治療の第一選択となっている.肝切除以外に長期予後が期待できる治療法がない現状では,残肝機能を考慮したうえでの積極的な切除が予後を改善しうる治療法と考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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