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文献詳細

雑誌文献

臨床外科58巻6号

2003年06月発行

文献概要

特集 癌肝転移の治療戦略

胃癌肝転移に対するPEIT併用肝動注療法の有用性

著者: 片柳創1 土田明彦1 伊藤一成1 高木融1 青木利明1 青木達哉1 小栁𣳾久1

所属機関: 1東京医科大学外科学第三講座

ページ範囲:P.775 - P.778

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 予後不良である胃癌肝転移症例に対するFEMによる肝動注療法の成績は50%生存期間6~17か月で非動注群の3か月より良好である.自験例ではPEITとFEMによる肝動注化学療法を併用したところ50%生存期間877日と有意に予後を改善した.これはPEITによる既知の腫瘍に対する直接効果と,肝動注療法で残肝腫瘍の発育を抑えることができる上に,微小転移を早期の段階で治療している可能性があるためと思われた.CR 1例,NC 8例,PD 2例であったが,NC期間は平均18.6か月と長期であり,long NCを効果ありに含めると奏効率81.8%となり,従来の治療と比べて有効な方法であることが示された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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