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文献詳細

雑誌文献

臨床外科58巻6号

2003年06月発行

特集 癌肝転移の治療戦略

癌肝転移に対する肝動脈塞栓療法

著者: 棚田稔1 久保義郎1 高嶋成光1

所属機関: 1国立病院四国がんセンター外科

ページ範囲:P.786 - P.788

文献概要

 原発性肝癌に対する治療法の1つである肝動脈塞栓療法を転移性肝癌に対して行った.塞栓療法の効果は腫瘍の血流動態に左右されるが,塞栓療法後切除した大腸癌肝転移症例では血管造影で腫瘍の血流が乏しいにもかかわらず,組織学的に広範囲の壊死が認められた.しかし,臨床的に問題となる多発肝転移症例では,繰り返しの治療によっても奏効率,予後とも不良であった.このため,現時点では塞栓療法は血流の豊富な特殊な症例を除き,転移性肝癌の治療としては適当ではない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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