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文献詳細

雑誌文献

臨床外科58巻6号

2003年06月発行

文献概要

文学漫歩

―太宰 治(著)―『新樹の言葉』―(1982年,新潮社 刊)

著者: 山中英治1

所属機関: 1市立岸和田市民病院外科

ページ範囲:P.811 - P.811

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 桜桃(サクランボ)が好きだ.姿も愛らしく美しいが,上品な甘みと酸味の調和した味もまた素晴らしい.しかし,高価で旬も限られている.「お父さんの子供の頃は缶詰しか食べてないのだから」と娘と争いながら食するのが我が家の梅雨時の年中行事である.「子供より親が大事,と思いたい」,太宰治の『桜桃』の有名な一節に共感する.

 6月19日は「桜桃忌」.没後50年以上を経ても太宰の墓前には何百人ものファンが訪れる.実は私も太宰が好きだ.「太宰は麻疹みたいなものだ」と揶揄される.「いい歳をして太宰とサクランボが好き?」と言われても好きな物は好きだ.ついでに言えば,私は尾崎豊の歌とソフトクリームも好きだ.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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