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手術手技
原発性上皮小体機能亢進症に対する術中シンチグラフィ併用のラジオガイド下手術
著者: 北川亘1 清水一雄1 赤須東樹1 田中茂夫1
所属機関: 1日本医科大学第2外科
ページ範囲:P.827 - P.830
文献購入ページに移動従来原発性上皮小体機能亢進症の手術は両側の上皮小体すべてを確認した後,病的上皮小体を摘出する両側検索法(bilateral exploration)が標準術式であった1).近年,画像診断の進歩により術前正確な病的上皮小体の局在部位診断が可能となり,1側のみを検索する術式(unilateral exploration)も施行されるようになってきている2,3).この1側検索法のうち,さらに限局した部位を検索する術式がラジオガイド下手術と考えられ,本術式は1997年Normanらにより初めて報告された4).筆者らは2000年1月から携帯用ガンマプローブと99mTc-sestamibiを用いたラジオガイド下手術を導入し,その有用性を報告してきた5~7).
今回,筆者らは移動可能なモバイル型ガンマカメラ(2020tc ImagerTM;Digirad)で術中シンチグラフィ撮影を施行し,病的上皮小体の局在部位診断を術中行い,病的上皮小体の取り残しが防止できたラジオガイド下手術6例を経験したので1症例を呈示し,その手術手技とモバイル型ガンマカメラの有用性について報告する.
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