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文献詳細

雑誌文献

臨床外科58巻7号

2003年07月発行

特集 癌化学療法レジメンの選択とその根拠:乳癌・肺癌・甲状腺癌

甲状腺悪性リンパ腫に対する化学療法レジメン

著者: 鈴木眞一1 菅野英和1 伊藤淳1 伊藤泰輔1 河原正典1 旭修司1 阿美弘文1 福島俊彦1 関川浩司1 竹之下誠一1

所属機関: 1福島県医科大学第2外科

ページ範囲:P.941 - P.945

文献概要

甲状腺悪性リンパ腫(TL)は甲状腺悪性腫瘍の2~5%を占め,節外性リンパ腫の約2%を占めている.橋本病を前駆として発症するとされ,多くは非ホジキンリンパ腫でB-cell由来のdiffuse large cellのものが多い.

 TLの治療方針としては,化学療法が第一選択であり,とくにCHOPやCHOP-likeのEpi-VEP療法を施行する.3コースでCRが得られない場合には,局所放射線照射を単独または化学療法併用で追加する.拡大根治手術は,予後を改善する根拠がないので行わない.ホジキン病にはABVD療法を行い,MALTリンパ腫に対しては,通常のCHOP療法か放射線療法か手術療法かいまだ確立していない.さらに抗CD20抗体を用いたモノクローナル抗体治療も考慮されるようになった.

 以上,TLでは化学療法が第1選択の治療であり,CHOPおよびCHOP-likeレジメンに局所放射線療法を追加して行う.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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