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特集 癌と紛らわしい各領域の諸病変
肺癌と鑑別診断が必要な末梢性腫瘤
著者: 近藤和也1 門田康正1
所属機関: 1徳島大学医学部病態制御外科
ページ範囲:P.1191 - P.1198
文献購入ページに移動 最近,CTの普及により末梢性の小型腫瘤陰影が発見される機会が増えてきた.末梢性の肺癌との鑑別診断は重要である.臨床において比較的遭遇する確率の高い良性疾患として,過誤腫,結核症,炎症性偽腫瘍(inflammatory pseudotumor),硬化性血管腫(sclerosing hemangioma),肺動静脈瘻の5つの疾患の臨床所見,画像,病理組織所見を供覧し肺癌との鑑別点を詳述した.今回呈示した肺良性病変の多くは,円形で,辺縁は平滑で境界明瞭,内部は均質な腫瘤を形成していることが多い.しかし,少数ではあるが肺癌との鑑別が困難な症例があり,そういう症例に対しては胸腔鏡下生検にて速やかに確定診断することが大切である.
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