文献詳細
近代腹部外科の開祖:Billroth
ビルロート余滴・9―Billrothを招聘した新ウィーン学派
著者: 佐藤裕12
所属機関: 1北九州市立若松病院外科 2日本医史学会
ページ範囲:P.1244 - P.1246
文献概要
堺哲郎教授が以前に本誌上に連載された「Theodor Billrothの生涯」によれば,普襖(プロシヤ-オーストリア)戦争後でプロシアに対する憎悪が依然として強い時期であったにもかかわらず,17名からなるウィーン大学医学部の教授会(図4)はいわば敵国人に白羽の矢を立てて,ウィーン大学外科学をBillrothに託したのである(Billrothは,17票のうち病理学のRokitanskyや生理学のBruckeの票を含む11票を獲得して,第二外科の主任教授に選出されたという).
掲載誌情報