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特集 周術期の輸液と感染対策
肝機能障害患者の周術期管理
著者: 菅原寧彦1 幕内雅敏1
所属機関: 1東京大学大学院人工臓器移植外科
ページ範囲:P.1267 - P.1270
文献購入ページに移動 要旨:慢性肝炎,肝硬変症例では門脈圧亢進症に加え,網内系機能の低下が認められ,周術期管理が進歩した現在でもリスクは高い.周術期管理においては用意周到に肝不全対策を講じ,患者の退院まで細やかな観察を怠らないことが重要である.術前管理では慢性活動性肝炎処置,利尿剤の投与,低蛋白血症の是正,食道静脈瘤のチェックなどが重要である.術後管理では総ビリルビン値の他,ヘマトクリット値,血清・尿中電解質,血清総蛋白量,アルブミン値などが特に注目すべき指標である.これらの値をチェックし,随時新鮮凍結血漿や利尿剤などの投与を行い,患者のホメオスターシスを保っていく必要がある.
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