文献詳細
文献概要
特集 周術期の輸液と感染対策
高齢者の輸液と感染対策
著者: 江上寛1
所属機関: 1熊本大学大学院医学薬学研究部消化器外科
ページ範囲:P.1281 - P.1285
文献購入ページに移動 要旨:高齢者では細胞内液の減少,腎における尿濃縮能,希釈能の低下により,細胞外液の増減や浸透圧,電解質の変化に対する緩衝力が弱く,不適切な輸液により容易に心不全や肺水腫となる.また,加齢に伴う免疫機能の低下,あるいは侵襲時の高サイトカイン血症や抗炎症性サイトカインの過剰産生により,高齢者の周術期では感染の危険が増大している.
高齢者の外科治療にあたっては各臓器の予備力や特徴を十分に把握して,合併症の発生を予測し,早期発見,早期治療に努めることが重要である.
高齢者の外科治療にあたっては各臓器の予備力や特徴を十分に把握して,合併症の発生を予測し,早期発見,早期治療に努めることが重要である.
掲載誌情報