文献詳細
文献概要
近代腹部外科の開祖:Billroth
ビルロート余滴・22―ミクリッチによるビルロートの蓋棺録(obituary)
著者: 佐藤裕1
所属機関: 1北九州市立若松病院外科
ページ範囲:P.1314 - P.1318
文献購入ページに移動 1894年のBillroth逝去に際しては,多くの友人や門下生が追悼文を寄せている.なかでも,その当時Billrothの後継者の筆頭と目されていたBreslau大学のJohann von Mikulicz-Radecki(1850-1905)(図1)が,同年のベルリン臨床週報(Berliner Klinischer Wochenschrift)に長文の蓋棺録(obituary)を寄せているので,今回はこの訳文を紹介する.
「Billrothの名前は単に医学の歴史にとどまらず,われわれすべての門下生や友人の記憶の中に深く刻み込まれています.彼の人間的魅力は交流のあったすべての人々を魅了してやみませんでした.助手として長年にわたって接触した門下生達は,彼を尊敬し深く敬愛していました.師も若い門下生達に深く意を注ぐとともに愛情を注ぎ,そしてわれわれを鼓舞しました.そういう意味では,彼は臨床教授の理想像を具現化した指導者であったといえます.
「Billrothの名前は単に医学の歴史にとどまらず,われわれすべての門下生や友人の記憶の中に深く刻み込まれています.彼の人間的魅力は交流のあったすべての人々を魅了してやみませんでした.助手として長年にわたって接触した門下生達は,彼を尊敬し深く敬愛していました.師も若い門下生達に深く意を注ぐとともに愛情を注ぎ,そしてわれわれを鼓舞しました.そういう意味では,彼は臨床教授の理想像を具現化した指導者であったといえます.
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