臨床外科59巻11号

2004年10月発行

特集 小外科・外来処置マニュアル Ⅱ．頭部・顔面・口腔・咽頭

11．顔面神経麻痺

著者： 枝松秀雄¹

所属機関： ¹東邦大学医学部附属大森病院耳鼻咽喉科

ページ範囲：P.44 - P.45

　顔面神経麻痺は，わが国では人口10万人当たり約30人の発生と推定されており，日常臨床でよく経験する疾患で，性差はなくほとんどが成人症例である^1）．顔面表情筋の動きに異常が生じると，患者自身が容易に気づくため，比較的早期に病院を受診して治療が開始されることが多い（表）．