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文献詳細

雑誌文献

臨床外科59巻11号

2004年10月発行

文献概要

特集 小外科・外来処置マニュアル Ⅱ.頭部・顔面・口腔・咽頭

13.口腔の外傷

著者: 鈴木賢二1

所属機関: 1藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.50 - P.52

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 口腔は口唇と口峡の間にある腔で,ヒトの消化管の入り口となっており,歯列の前方を口唇と頬からなる口腔前庭と呼び,歯列の後方を口蓋,舌,口腔底,口峡から成る固有口腔と呼ぶ(図1)1).歯列以外は毛細血管が豊富な軟らかい粘膜で覆われており,粘膜下は疎な組織から成る.さらに口腔内には常在細菌叢やそのほかの細菌が存在し,強い外力あるいは熱や酸,アルカリ,腐食剤などが加わることによって容易に損傷を受け,容易に出血し,創感染やさらに重篤な蜂窩織炎を惹起する可能性もある.

 口腔外傷は,その受傷原因から,交通による外傷,スポーツによる外傷,偶発的あるいは自殺企図による咬傷,異物による外傷,熱傷,化学物質による損傷などに分けられ,受傷部位から,口唇外傷,頬粘膜外傷,歯肉外傷,硬口蓋外傷,軟口蓋外傷,舌外傷,口腔底外傷に分けることができる2).舌外傷は他項に譲り,本稿では舌外傷以外の口腔外傷について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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