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文献詳細

雑誌文献

臨床外科59巻11号

2004年10月発行

文献概要

特集 小外科・外来処置マニュアル Ⅲ.頸部・肩

43.外傷性肩関節脱臼

著者: 吉原潔1 出沢明1

所属機関: 1帝京大学医学部附属溝口病院整形外科

ページ範囲:P.139 - P.141

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疾患の概念

 肩関節は,四肢の関節のなかで最も大きな可動域を有するball and socket jointである.解剖学的には上腕骨頭の大きさに比べて肩甲骨関節窩が小さく浅いため,その安定性は腱板や関節唇などの軟部組織に依存している.したがって,肩関節は自由度が大きい反面,脱臼しやすい関節と言える.その割合は全身の外傷性関節脱臼の約50%を占める.若年男性のスポーツ外傷に伴うものが多く,高齢者がそれにつぐ.

 肩関節脱臼は脱臼した上腕骨頭の方向によって前方,後方,下方に分けられるが,95%が前方脱臼で,そのほかは非常に稀である.したがって,本稿では前方脱臼に関して述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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