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文献詳細

雑誌文献

臨床外科59巻11号

2004年10月発行

文献概要

特集 小外科・外来処置マニュアル Ⅳ.胸部

55.気道内異物

著者: 猪口貞樹1

所属機関: 1東海大学医学部専門診療学系救命救急医学

ページ範囲:P.179 - P.181

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気道内異物の特徴

 気道内異物は健康な成人(青壮年)に起こることは少なく,主に(1)小児(特に乳幼児),(2)高齢者,(3)泥酔・薬物乱用などによって意識の低下した成人,(4)神経・筋疾患などの既往例,にみられる.また,食物(豆類,飴,餅など)やコイン,玩具,義歯などの誤嚥が原因となることが多い.

 咽頭・喉頭および気管内の異物は,しばしば気道閉塞をきたして呼吸困難や窒息の原因となるが,気管支より末梢側の気道閉塞では,ある程度の換気が維持される.気道閉塞によって窒息もしくは切迫窒息をきたした場合,数分のうちに心停止に陥る可能性があるので,迅速な対応が必要である.また,窒息をきたすと死亡率は高く,意識消失あるいは心肺停止状態で医療機関へ搬送されてくることも少なくない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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