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文献詳細

雑誌文献

臨床外科59巻11号

2004年10月発行

文献概要

特集 小外科・外来処置マニュアル Ⅴ.腹部・腰部

59.胃内異物

著者: 吉川朱実1 上西紀夫1

所属機関: 1東京大学医学部胃食道外科

ページ範囲:P.194 - P.195

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疾患の概念および病態

 胃内異物には,本来,食物でないものが胃外から胃に入った異物と,植物性食物や毛髪などから胃内で形成される胃石とが含まれるが,狭義には胃外から入った異物を指す1,2).異物の胃内への侵入経路はほとんどが嚥下によるものであり,食道の生理的狭窄部位と食道胃接合部を通過して胃内に停留しているものである.

 食道内異物は食道潰瘍,穿孔を起こしやすいので速やかな摘出が必要であるが,胃内に落ちたもののほとんどは便とともに肛門から排出される.しかし,危険な異物や幽門を通過せずに停滞する異物に対しては摘出が必要である1)

 一般に消化管異物は幼小児や高齢者,精神障害者に好発するが,通常の成人にもみられる.異物の種類としては,幼小児では硬貨や玩具,ボタン型電池など,成人では義歯やPTP(press through package),魚骨,針,ピン,釘,楊枝などが代表的である1~4)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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