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文献詳細

雑誌文献

臨床外科59巻11号

2004年10月発行

文献概要

特集 小外科・外来処置マニュアル Ⅶ.尿路・性器

75.尿道内異物

著者: 川村寿一1

所属機関: 1医仁会武田総合病院泌尿器科

ページ範囲:P.240 - P.241

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尿道内異物

 尿路異物としては下部尿路(膀胱,尿道)の異物が圧倒的に多い.自慰および性的行為中に外尿道口から挿入される.尿道内にとどまれば尿道内異物となり,膀胱に達すると膀胱異物となる.男性に圧倒的に多く,思春期から30歳代に,女性では20~40歳代にみられることが多い.異物としては体温計,鉛筆,針,ヘアピン,ろうそく,ビニール製品,マッチ棒などがある(図1).医原性の場合,留置カテーテルの断片や,最近では以前に前立腺肥大症に対して挿入された尿道ステントが年余にわたって放置され,異物となることもある(図2).

 診断は尿道膀胱部の単純撮影やCTで異物の種類が同定される.

 治療は後部尿道にある場合,いったん膀胱に戻して膀胱異物として種々の鉗子で摘出する.異物が尿道腔内で尿道に沿って存在する時,尿道異物鉗子で摘出できることもある.前部尿道異物の場合,外側から尿道側に触知できるので,異物の形状に合わせて外尿道口へもみ出したり,異物鉗子にて摘出する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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